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  風姿訛伝
          
または凡庸な田舎絵師の肖像

古井みち子 作 (無断転載を禁じます)

  第一部
   
明治初期、城下の寺で書の修業に励む浩司。
ゆったりと流れる時の中で、若者の心は揺れる。
  
  第二部 (一)
   
川向こうの里で浩司の絵師としての生活が始まる。
可憐に慕う娘「るい」。不器用に焦がれる「しげ」。
  
  第二部 (二)
   
「るい」は嫁ぐ。城下と里を隔てる川に鉄橋がかかる。
里での仕事を無難にこなした浩司の見つめる先は。
   
  第三部
   
新しく寺の造営に絵師としてかかわる浩司。
堂営大工の見習い「正太」に若かりし自身の影を見る。
  
  第四部
   
労咳を患い「るい」が帰ってきた。そのるいの病床や深夜の竹藪での正太の奇行。それを怪しむ浩司。いさめる「るい」の胸中は。